試用期間の本当の意味は?

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(EN/JA) 今月、日本コンピュータービジョンでの3ヵ月の試用期間が無事に終わりました。インターンシップを除いて三社目なので、試用期間の経験も三回目でした。しかし、今回は初めて雇い主である会社と雇われた社員である私、両方にとって「試用期間」の意味を真剣に考えました。

海外では「年を取れば取るほど職場に対してこだわりが強くなる」と言われます。過去にどんな職場で上手く行ったのか、どんな職場が嫌だったのか、転職の経験を積むことで理解してくるはずなので、その言葉は本当だと思います。最近の試用期間の経験と意見を共有したくてこの記事を書きまして、皆さんの次の転職の時にお役に立てればと思います。

試用期間というのは何ですか?

新入社員が入る時、「試し」の期間がある会社は少なくありません。この「試用期間」に、会社は新入社員を評価して、正社員に相応しいかどうかを判断します。試用期間の長さは会社それぞれ異なり、基本的に1~6ヵ月のが多いですが、3ヵ月ぐらいは一番よくあるでしょう。

多くの人にとって、試用期間は会社に評価される期間なのですが、実はあなたが会社を評価する機械にもなります。会社は試用期間中に解雇できることと同じように、あなたも自分に相応しくない環境だと判断したら退職することができます。

つまり、キャッチアップや仕事の内容を覚えるほか、試用期間が終わったら会社に勤め続きたいのかを考えることも新入社員の責任です。

試用期間中に注意すべきな7つのこと

企業文化・チームカルチャー

面接の段階で会社の雰囲気やチームのカルチャーについてもちろん色々なことを聞けますが、正直、入社する前に100%に把握することはとても難しいと思います。会議で話し合ったり、タスクでコラボレーションしたり、飲み会などで仲良くなったり、様々な場面で同僚と接することで会社のカルチャーをだんだん理解するしかありません。ワークライフバランス(前に書いた記事通りにとても大事です!)、価値観が合うかどうか、チームと会社の将来像などの大切なポイントは時間が経つと明確になるはずです。このような要素は、会社に長くかつ不満が少なく勤めることと繋がる大事な要素なので、注意した方が良いと思います。

上司との相性

世の中に良い上司と悪い上司が間違いなくいますが、上司は良いのか悪いのかは自分との相性次第だとは言えるでしょう。例えば、経歴が短い新人にとって、たくさんの指示を出したり頻繁に報連相を求めてくる上司はそんなに悪くないかもしれませんが、経歴の長く独立にタスクをこなしたいベテランにとって嫌な上司になります。

私は社会人になってからたくさんの上司がいて(メルカリに在職した間に5人もいました!)、友人やメンターみたいに頼りになった上司もいれば、仕事やキャリアの相談さえ乗ってくれなかった無能な上司もいました。相性の良い上司がいた時に私は全力で輝けましたが、相性悪い上司がいた時にモチベーションが下がってしまって仕事で本気を出せなかったです。ですので、上司(と上司の上司)との相性は本当に大事だと思います。

試用期間中に上司と直接に関わる機会が多いはずなので、上司との相性がだんだん分かります。しかし、上司の上の人(上司の上司、ダイレクター、経営層など)との相性も大事なので、彼らの会社への将来像や社員の扱い方などを見極めることもおすすめです。

コミュニケーション・スタイル

マネジメント・スタイルと同じように、コミュニケーション・スタイルも人により異なります。独立にタスクをこなすメインで必要な時だけにコラボレーションする人もいれば、ペアー・プログラミングなどで日常的なタスクも一緒にこなしたい人もいます。Slackやメールでasynchronous communication(非同期コミュニケーション)を好む人もいれば、オフラインかオンライン会議でsynchronous communication(同期コミュニケーション)じゃなければ不安を抱える人もいます。

チームとのコミュニケーション・スタイルの相性はとても大事です。例えば、非同期コミュニケーションで仕事したい人にとって、同期コミュニケーションの好きで会議が多いチームにいたら、疲れてしまいます。このような小さな相性の悪い所が重なって、ストレスと恨みがだんだん溜まってしまうので早めに見極めた方が良いと思います。

プロセス

テック業界のエンジニアにとって、開発のプロセスは会社への満足度と直接に繋がります。例えば、ウォーターフォール型開発する会社にいると、一気に大量の仕事が降られることがあるのでストレスを感じてしまうかもしれません。deadline-driven development(締切駆動開発)する会社にいると、エンジニアよりビジネス側の方が締め切りを決める権利があるので、エンジニアが厳しい締め切りに間に合うために残業をたくさんするというパターンもあります。

会社のプロセスとの相性が悪ければ、正直、改善することは難しいので自分自身を変えるのか、自分にもっと相応しい会社に行くのか、2つの選択肢しかないと思います。

日常的なタスクと期待

これも面接の段階で聞くことができますが、他人から聞いた説明と実際に自分でやってみることは全然違う場合があると思います。

試用期間中に毎日どんなタスクをするのかが明確になります。上司や総理部の日常的な期待やルール(勤怠管理、労働時間、定期的に参加しなければいけない会議など)も把握できます。

面接の段階で日常的なタスクを聞いても、抽象的な説明で終わることが多いので、実際に入社したら「思ったよりなんか違うな…」という場合もあるでしょう。試用期間中にこのような違和感を感じたら、自分の持ってた期待を変えて現実を受け入れられるのか、それとも退職するのか、考えた方が良いのではないでしょうか。

成長の機械

面接の段階で、評価制度や昇進昇格制度の情報を公開しない会社は多いので、これも入社する前に完全に分かることは難しいです。入社の後も、実際に1回2回ぐらい評価を経験しないと分からない場合が多いです。

試用期間中に自分に聞くべき大事な質問は、「この会社で何が得られる物があるのか?」です。将来と繋がるスキルアップなどの機械がありますか?昇格する機械がありますか?もしまだ試用期間中なのに、もう「昇進昇格ができなさそうだな…」とか「将来私はどうなるか不安だな…」などの悩みがあれば、恐らくその会社はあなたの望んでいる成長の機会ではないかもしれません。

直感

 

最後に、多くの人が無視してしまうサインは「直感」なのです。私の経験では、結局不満を多く抱えた会社に入った時、最初の2週間以内に違和感を感じました。新しい職場とどこか相性悪かったり、何か思ったより違ったりすれば、すぐに直感で分かるはずです。もし入社した直後に違和感を感じ始めたら、上記のポイントを見直し、違和感の原因を考え、本当に自分に相応しい会社なのかを見極めた方が良いと思います。

最後に

試用期間はあなたと会社がお互いを評価する試しの期間です。会社が期待に答えれない新入社員を解雇できると同じように、あなたも期待を答えてくれない会社を退職する権利があります。上記の7つのポイントは全て改善することは非常に難しいので、時間が経つと受け入れられるようになれるのか、やはり無理で転職するのか、見極めた方が良いのではと思います。

英語では「It takes two to tango」(タンゴを踊るには二人が必要)という言葉があります。社員と会社の関係がスムーズに長く続くには両方の納得も必要です。もし違和感を感じたら、上司などに自分の意見をはっきり言って話し合ってもらうか、転職活動を再開するか、どちらに決める勇気を出してください。